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どこかに行きたい

moriyart.exblog.jp

その2(金時山)

8時、稜線に出たらしい。神山を取り囲むカルデラの円の縁の上にいることになる。
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さっきまで角度的に見えなかった大涌谷がちょっと見えるようになった。
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今から歩いて行くずっと先まで見えている。
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霞むほど遠いんだけどホントにゴールできるんだろうか。ちょっと心配になった。

そう思っていたら足元に雪が出始めた。
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雪のない所は黒っぽい土のぐちゃぐちゃにこねくり回されたような道。
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と思ったら、こねくり回された状態で凍っていた。踏んでみてもカチコチだ。これなら汚れないんだけど、気温が上がって溶けるお昼頃がグッチャグチャになりそうだ。

富士山が見えた。
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青い空と冠雪している富士山が奇麗すぎてツライ。
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富士山のすぐ手前にもっこりしているあの山が、どうやら『金時山』のようだ。

8時半過ぎ、『明神ヶ岳』へ到着。
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誰もいない。始発バスを降りてから誰にも逢ってないから同じルートで同じタイミングで登った人はいないようだ。
ベンチに腰を下ろしたいけど霜で濡れている。地面も凍った土が融け始めてぬかるんできた。行動食を一つ食べて早々に出発した。
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ここから先はしばらく遮るものが無い尾根歩き。
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景色が良すぎてテンションが上がる。そして全く人に逢わない。不安になりそうだが、それをかき消す程の好天と絶景があった。
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尾根から北側をながめると連なる山々が見える。
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あれはたぶん丹沢山地だろう。また行きたいなー。

北側の斜面を歩くと、当然だが日が当たらないので残っている雪の量はずいぶん多い。
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ザクザクしている所は歩きやすいんだけど、踏まれ過ぎて磨かれている様なところはズルっと滑る。
気を抜いていると突然滑ってビックリしてしまう。バランスを取ろうとバタバタ羽ばたきながら声を出す。
ここで山に登ってから今日初めて人とすれ違った。登り始めてから2時間半後。その人に羽ばたいているところを見られてしまった。ハズい。
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道の両側が身の丈以上の高さの竹というか笹が生えている所を歩いた。
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雪の重さで垂れ下がり、道をふさいでいる。最初の頃は避けることも無く突っ切っていく。西部劇の酒場の扉の様。
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奥に進むにつれ、垂れ下がっている量も増えていき、どんどん歩きにくくなってきた。そんな竹を突っ切ろうとしたら、急に突破できなくなり、ガッシリと通せんぼされた。
2歩さがって足元を見てみると、垂れ下がった竹の先が地面の雪の中に埋まって氷漬けになっていた。竹の根元も先もガッシリと固定されている状態。
罠の様に半円状の竹になっているので体も足も引っかかってしまう。もう突っ切れないので、避けるか乗り越えていくか、大きな半円ならくぐったりもした。
そのうち…
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ぎゃー!!
これはヒドい!もう藪漕ぎ一歩手じゃん。顔や首に竹がバシバシ当たるし、足引っかかるし、ザックのサイドポケットに入ってるストックに引っかかってて体持ってかれてるし。
もうずいぶん乗り越えてきたけど、あとどのくらい続くんだろう…帰りたい。

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だいぶ苦労してなんとか竹地帯を抜けると目の前には『金時山』。
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ここで今日2組目の人にあった。
たまらず『この先は竹の覆いかぶさりはヒドいですか?』と聞いてしまった。その人たちが教えてくれた情報では もう大丈夫らしい。
そして逆に竹地帯に向かっていくこの人達に この先のヒドさを身振りを加えて教えてビビらせた。

金時山近辺まで来ると、さっきまで角度的に見えづらかった大涌谷が正面に見えるようになってきた。
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明神ヶ岳からの分岐から金時山の登山道に入ると、その整備されっぷりにおどろいた。
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垂れ下がっている竹なんて一本もない。驚きの歩きやすさだ。
ただ、金時山に向かう道の最後の方は結構な斜度でナカナカ体に堪えた。根性で登り切り…





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by moriyart | 2017-02-07 22:12 | 金時山