どこかに行きたい

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その3(笠ヶ岳)

二日目。
4時前にアラームで目が覚めた。いつもはバイブにしておくのだが、ここのテン場にはオレしか居ない為、ハデに音楽を鳴らした。今日の朝飯はあんパンとピーフシチュー。外に出て湯を沸かしながらアンパンをかじったのだが中のあんが凍っているかの様な冷たさだ。

4時半頃にテン場を出発。カメラとスマホだけを持ってヘッデンの灯りを頼りに登っていく。山荘前を通過。数人が外に出ていた。この人達も御来光を見に行くのだろう。挨拶をして前を通り過ぎた。(あれ?こんな人 山荘に居たっけ?)みたいな顔をしている人がいた。そうです私はテン場のオバケちゃんです。妖怪鼻糸目。


5時前、山頂に到着。もう5~6人いた。
その人たちの話では日の出は5時半頃だそうだ。えー…この寒い中30分以上待ちかよー。
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今日は天気がいいです。昨日の天気がウソの様。ホントは今日の天気は曇りベースみたいなんだけど、また良い方に天気が外れたらしい。
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目の前に広がるは『穂高連峰』と『槍ヶ岳』。
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目の高さに組長氏と行った穂高岳山荘が見える。
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逆光なので山のシルエットがいい感じ。ゆえにそっちに向かって写真を撮れば 顔なんて見えません。近くのソロのおねぇ様と撮り合いっこしたのだが、まるっきり真っ暗。
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『しゃーないね』となった。岐阜県側をバックにすれば順光で写ってくれます。
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あと少しで日の出、というところで下山開始。
混んできたし、今日はルートを変えて かなり歩くつもりなので どんどん出発したい。次々と登ってくる山荘のお客さんと擦れ違いながら降りていく。

テン場に戻り、テントを撤収。撤収中に山荘を早立ちしてきた人達に『もしかして昨日は独りでここだったんですか?ええっ!そりゃさみしかったですねぇ』などと声をかけられ、驚かれた。『ええ、まあちょっとさみしかったですかねぇ』などと答える。まさか有吉のラジオ聞いてバカ笑いしてたなんて言えない。

テン場は あちこちでびっしりと『霜柱』が立っていた。そりゃ寒いわなぁ。
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もたもたしていた訳ではないのだが、出発が6時半を超えてしまった。ちょっとマズいかな。

山荘から降りてきたソロの人が 振り返って笠ヶ岳をながめている。
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その人が最後に山に向かって手を大きく振った。おっロマンチストだなぁ…なんて思っていたら急にこっちに振り返って目が合ってしまった。おっと知らんぷり知らんぷり。

テン場の出口に『サヨナラ』の文字が。
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あー…ホントだ、なんか寂しい気分になるな。確かに山に手を振りたくなるかもしれない。一晩お世話になりました。
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見晴らしの超いい尾根沿いを歩いていく。時々振り返っては笠ヶ岳をながめる。本当は昨日の景色はこう見えていたハズだったのか。でも今日はすばらしい天気で良かった。
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帰路は笠新道を止め、双六山方面、鏡平経由で稜線をぐるりと回って降りてくる予定。地図上のコースタイムは7時間半くらいだが、実際はどうなるんでしょうか。出発が遅かったから今回も到着が15時とかだろうか。
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穂高連峰を横目に見ながら北上していき、最後は槍ヶ岳と同緯度くらいまで進む。
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ずーっと穂高と槍が見えているので絶景だ。
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ただ、いくつものピークを登り降りするので 下山のつもりなのに登り返しが来ると(せっかく下ったのに…)と、損した気分になったりする。
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11時20分。鏡平まで来た時には なんか今までに無い足先の違和感に『ヤバいかも』と思うようになってきた。
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ベンチにドッカリ腰を下ろして湯を沸かし、昼飯。靴下まで脱いで裸足に乾いた風を当てて回復させる。
周りの人達はかき氷を食べていた。
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鏡平小屋周辺には池がたくさんあって穂高や槍を水面に写せば、見事な逆さ槍や逆さ岳ができる。
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鏡平を出たあたりから 足先がビリビリ痛むようになった。靴擦れなんだろうけど、もうどこが靴擦れになっているのかわからないくらい範囲が広い。
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痛い…。
もう意識は足先ばかり行ってしまい、他の事が考えられなくなってきた。
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やべぇ…。ホントに行動不能になるかも。地図を開き、残りの時間を見るもゴールまで60分。しかし痛みをかばいながら歩いているので80分以上かかるかもしれない。
この頃は車も通れるほどの広さの管理道になっていた。岩などの腰掛ける場所も無いので、道路のド真ん中に座って裸足になって足先を回復させる。
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しかし、足を休ませたあとの歩ける時間がどんどん短くなってきた。しまいには休憩後3分くらい歩くと口が歪むほど痛む様になった。休む意味も無くなったのでそのまま歩いた。

ふと後ろの景色が気になって後ろ向きになりそのまま歩いた。
あれ?楽!
当たる場所が変わるのだろう、後ろ向きで歩くとかなり楽だ。広い道路なのと前後に誰もいないのでしばらく後ろ向きで歩いた。 たまーに爺さんとか後ろ向きに歩いてるのを見るけど、もしかしたらこういう事だったのかなあ。

しばらく後ろ向きで歩くも、”結局前を向いて歩いた方がいい”というあたりまえな事に気づき、再び前を向きながら歩き、痛みをかばう変な歩き方をして下っていった。
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そして16時過ぎ、予定より2時間以上遅れて新穂高に戻ってきた。下山完了。
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あ…足がああああああああああああ。
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by moriyart | 2015-09-18 23:05 | 笠ヶ岳