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どこかに行きたい

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伊豆大島

免許を取って、近所をドライブしていくうちに 行ってみたいところがどんどん遠くなっていった。日本海だったり瀬戸内海だったり。
そのうち島に渡って島の中をドライブしてみたいと思った事もあった。目指した島は『佐渡島』。しかし調べていくうちにフェリー代が非常に高額なのを知って諦めたのを思い出した。車+人の往復の代金はとても気軽な額ではなかった。

最近、なにかの折に伊豆大島がちゃんとした観光地であるのを知った。そしてなんとなーく調べて行けば無料のキャンプ場があるとの事。そしてレンタカーもあるのだが、レンタサイクルもレンタバイクもあるらしい。お!もしかしたら手が届くかもしれない。
レンタル自転車に的を絞ってみたのだが、島一周43kmあるとか…。ちょっとキビシイかな。それならレンタバイクだ。お、コレくらいならいける。あとは船代。


昔調べた時には『熱海‐伊豆大島』間は4~5000円だった気がする。そしてネットでしらべてみれば2780円。おや?バカに安いぞ。なぜなのか調べてみれば3月21までは観光復興支援のキャンペーンをやっていて1500円引きなのだとか。
うおー!超ラッキー!気付いたのが早くてよかった。よし、決定だ。それなら熱海の駐車場を調べよう。市営駐車場は…えーと…30分100円?



ガーン…市営駐車場なのに高い…。時間上限金額はあるものの一日停めると2400円。24時間では帰ってこれないからおそらく3200円以上の駐車料金になるだろう。
まさかの高額ポイントがココだったとは…。予算オーバーか、諦めるかな。

隣の駅の駐車場に停めて一駅電車に乗るとかいろいろ考えたが、やっぱり安くない。

諦めかけたその時、大島に向かう船が熱海からだけでは無いのに気がついた。
『稲取』からも出ている。地図の航路図には無いのだが、どうやら13年ぶりに今期に復活した路線だという。船代は1600円!やっす!駐車場は…なんと無料!
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うおおおおおお!
ありがとう稲取ぃぃぃいいい!

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伊豆半島の下の方でちょっと遠くなったが、そこまでかかる時間とガソリンを差し引いてもオトク過ぎる。

最安の船代とレンタルバイクと無料キャンプ場で1万円でおつりがくる。1万5000円はいくと思ってたからうれしい限りだ。ありがとう稲取!帰りに土産を買って帰るよ。



と、長い前置きはこのくらいにして


9時、稲取港に到着。
あんまり良くないと言われていた天気も思ったより良さそうだ。
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船が到着する30分くらい前から続々と人が集まってくる。
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オレが乗るジェット船という船がどんな船なのか気になって防波堤の一番高い所によじ登って10分前から沖を眺めていた。
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船到着5分前位から遠くに船らしきものが見えた。近づくにつれ、その船が異様な雰囲気を出しているのに気がつく。水の爆風を後ろに巻き上げ、ほとんど揺れずに一直線に向かってきている。アラレちゃんが水上を走っているかの様。
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ジェット船が入港。かっちょいい!
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小さくもないが大きくもない。

ジェット船は海水をジェット噴射して進み、海中にある翼によって船体が浮き上がる。一定以上の速度で船底が完全に浮き上がり、およそ時速80kmで航行することができるらしい。”海を飛ぶ”とのうたい文句だ。
船の前後にある水中翼をコンピュータで制御することによって海が多少荒れていても挙動を崩すことなく安定して航行できるのだという。そのテクノロジーは航空機と同じもので、このジェット船の本当の名前は『ボーイング929』という。

ってか、飛行機じゃんその名前。ボーイング社が開発したんかい。そりゃちょーカッコイイじゃん。時速80キロって あーた、船の速度じゃないよ。

ジェット船が就航するまでは普通の客船のみだった。東京から夜立ちで8時間かかるという。ジェット船だと1時間40分で着いてしまうのでいかに速いかがわかる。稲取から大島まではおよそ25分だ。


ジェット船の機関音は飛行機のジェット機の様にキーンと音がする。タービンの音なんだろう。
つい最近、このジェット船とクジラが海上で衝突する事故があった。時速80kmでぶつかれば当然クジラは死に、ジェット船はぶっこわれた。
この事故は『よし!大島に行くぞ!』と決めた直後に起こってニュースで見たので いろんな意味でショックだった。船会社も他の航路の便数を減らしたりして対応していた。
そして出発1週間前、またしてもジェット船の故障で稲取発の便数が減っていた。
これはもう『行くな』という暗示なのかと大きなショックを受けた時もあった。


ワクワクしながら入船。
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なんか横幅のある新幹線みたい。船内にもキーンとタービンの音が響いていてなんか本当に航空機なんじゃないかと錯覚さえ起こす。

定刻に出港。港の作業員が手を振ってくれている。しばらく本州ともお別れだ。静岡県のすぐ横なんだけど、東京都の島へ行ってきます。
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港を出るまでは波にぐわんぐわん揺れて乗り物に強いオレでも船酔いになりそうだった。港を出てからジェット音の高鳴りと共に加速していきいつの間にか船底が海面から離れ、テイクオフを完了していた。
コンピュータ制御の水中翼で揺れないとは聞いていたが、さすがに多少は揺れる。ただ、この揺れは船っぽく無くて高速道路で横風を受けたみたいな感じの揺れ方だ。これなら船酔いにならなそう。

前の席の背もたれに何か入ってると思えば、ゲロ袋だった…。
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大島が見えてきた。
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さすが3月。常にハッキリしない天気だ。天気予報は毎日変わり、1日ごとに週間天気予報は晴れになったり雨になったり全く見当もつかない。ほぼ賭けである。まだ海が荒れてないだけ救いだ。天気に期待が持てる。

10時40分、大島に到着。
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初めて乗ったせいもあってジェット船は楽しかった。すごいカラーリングだけど、コンセプトは『大漁』らしい。
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人の流れに乗って港を歩いていく。港を出た観光センターの前でレンタカー会社に電話をかけて迎えに来てもらった。
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by moriyart | 2016-03-19 09:09 | 伊豆大島