どこかに行きたい

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その3(五竜岳)

4時50分、ご来光。
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雲の海の上に太陽が顔を出す。そういや山でご来光を見たって幾つ目だっただろうか。
富士山、乗鞍岳、槍ヶ岳、剱岳、笠ヶ岳。意識してないけど山に登ってる途中に知らぬ間に日の出が終わってたっていうのも入れればもっとあるけど。

標高が高い山から順々にオレンジ色に染まっていく。見事だ。鹿島槍にも滝雲が発生している。あのあたりの高度は風があるのか。
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陽がもっと上がり雲を染めるほどになってきた。
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さあ、あとちょっとで山頂なので、せっかくなので山頂を踏んでおきますか。
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4時55分、再び山頂に到着。
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東方面は広大な雲海。
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隣の鹿島槍の裏、ずっと向こうに槍ヶ岳。2週間後に行くぜぇ。
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剱岳と、
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立山。
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山頂標識の前でみんな代わる代わる写真を撮っているが、そのとき皆さん防寒着を脱いでTシャツ1枚になって背中を向けて撮っている。そのTシャツは五竜山荘で売っている例のTシャツで、寒い寒いと言いながら写真に撮られている。
オレも、欲しかったTシャツをせっかく買って、せっかくここまで着て来たんだから、せっかくなら恥を捨てて撮ってもらおうと自分も防寒着を脱いだ。
山頂標識は写真撮影の順番待ちがすごいので、奥の見晴らしのいいところにいたカップルのおねぇさんにお願いして撮ってもらった。
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右肩に剱岳、左肩に立山を乗せて。おねぇさん撮るの上手。

いくつか山を登っているうちに、時々見かけたこのTシャツ。
(おもしろいTシャツだなぁ、どこのメーカーのだろう)なんて思っていたが、何度か見かけるうちに『五竜山荘』と書いてあるのに気が付いた。
そしてその情報を元に調べてみれば、五竜山荘でのみ売っているということを知った。下界で手に入れることができないとは、なんてファンタスティックなんだ!と感動し、ぜひ自分の足で登って手に入れようと、長期計画を練っていた。
※今は一部の色のみ下界でも買えるらしいです。
ガチで山が好きな人からすればオレなんかまだまだだし、酒豪と言えるほど酒が好きじゃないんだけど、山も酒もほどほどに好きっつう事と、この書体がなんとも味があるので、どうしても欲しかった。
どうせ下界じゃ着ないんだから、Tシャツの色を水色とかピンクとかにすればよかったんだけど、根っからの地味好きなので紺色にしました。でも紺に白字がいちばん文字が目立って良かったんだよ。
下界で着ないんじゃ、そうだなぁ…テン場のリラックス着にでもしようかな。


撮ってもらった後、山頂標識の方を見ると、まだこのTシャツを着て、後ろ向きで撮ってもらっている人が大勢いる。男はオレと同じポーズ、女性は後ろ向きなんだけど、顔だけこっち向けてるってのが多かった。

それを見ていた熟年夫婦の奥さんが『おとうさんもあのTシャツ買えばいいじゃん』の言葉に『ええ?うーん…』と返している。否定しないって事はちょっと欲しかったのかもしれない。が、そのあと
『山が好き 女が好き  の方が良かったなぁ』
の返しに、さすが人生の先輩だなぁと感心した。


山荘にかかる滝雲に朝日が当たるようになった。
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結局最後まで山荘は雲の中だった。山荘前で三脚を立ててた人は最後まで朝の景色を撮影できなかったことになる。
滝のように流れるように山荘とテン場を雲がかすめていく。これがどういうことを招くかは、のちに知ることになる。

さらに陽が上がり、雲海の凸部にハイライトを作り、うねりのある海面になった。かっちょいい。
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名残惜しいが、5時45分頃に山頂をあとにした。
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6時半、山荘まで帰ってきた。
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朝あれだけずっと滝雲に覆われていた山荘付近はいつの間にか雲が無くなり、すっかりいい景色に。
今から山頂に向かうと思われる人に『山頂でご来光は見られましたか?』と聞かれた。
オレの前後に大勢人がいるけど、なぜオレに聞いたんだろうと一瞬戸惑ったが、オレの頭に付けたまま外し忘れたヘッデンに気が付いて(ああ、そういうことか)と納得した。


朝ご飯を食べている人と、テントを撤収している人がいる。
さて、自分もテントを撤収しようと思い、テントに近づいてみると…
テントがビッシャビシャ。雨も降ってないのにこの濡れっぷりはなんででしょう。あっ!

山頂から見た山荘付近は朝からずっと滝雲が通過していた。雲とは言えど水の粒。雲の滝に打たれたテントは霧吹きに吹かれ続けた状態だったのだろう。
まあ、しょうがない。テントの中に入って身支度していると、隣のテントのおっちゃんが砂まみれのグランドシートをバサバサ叩いているせいでオレのテントにバラバラ砂利の当たる音がする。
おいぃぃぃ!乾いてるなら気にしないが、濡れてるテントに小砂利が当たればみんな付いちゃうじゃん。とほほ。お互い様だし、モンクも言えないか…。
びしょ濡れテント類はまとめてゴミ袋に押し込んでザックにむりくり詰め込んだ。

7時過ぎ、山荘を出発。
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お世話になりました。

10過ぎ、リフト乗り場まで降りて来た。
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またまた足が靴ずれしていたので下りのリフトに乗りたかったのだが、ケチってチケット買わなかったので我慢して下る。
高原のお花畑を見に来ているお客さんが多かった。

10時25分、ゴンドラリフト、テレキャビン駅に戻ってきた。
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自分の前後に人がいなかったので6人乗りのゴンドラは貸し切りになった。そのゴンドラに乗る際に冷たいおしぼりを手渡された。超ありがたい。ゴンドラの中で顔や首その他をそのおしぼりで拭きまくった。
風呂に入ってない汗だくオヤジを拭いたそのおしぼりは、きっと化学変化が起きてこの世の物質ではなくなったに違いない。
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10時半、エスカルプラザに帰ってきた。
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だだっ広い駐車場の隅がガラガラに空いていたので、びしょ濡れテントをそこで開いて、天日に当てて乾かした。ついでに脱いだ山の服をアスファルトに人型に広げ、乾かした。

エスカルプラザ内にお風呂があるので入ってみた。
ここにスキーで来ている頃からあるのは知っていたが、ここの風呂には入ることは無いだろうなぁと思っていた。まさかこんな形で入るとは夢にも思わなかった。

まあまあ広くてゆっくり入れました。

帰り道、踏切を渡って気が付いたんだけど、何度もお世話になった『ロッジ加根久』が営業していた。スキーブームが下火になる中で何十年たった今でも廃業せず続けられるのは大したものだ。関心関心。
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by moriyart | 2016-07-28 21:48 | 五竜岳