2017年 09月 16日
その2(ジャンダルム・前穂)
『涸沢岳』が遠くに見えるようになった。
ここからが正念場なんだよね。もう近くに見えてるのに一向に近づいてこない。しかも最後に来て心臓に来る上り坂だからかなりハード。
少し歩いて休憩。ゼーゼー息が切れてホントに苦しい。上高地~横尾間の歩きやすさのツケをここで全額支払いしている気分だ。しかも利子付きで。
下ってくる人の『ガンバって』に励まされて馬力を出す。
10時過ぎ『涸沢』に到着。
キツイ!でも休憩は『涸沢小屋』でするって決めてたから気力を振り絞って登っていく。
涸沢のテントはまばらだ。
昨日の土曜日はきっと混んでいただろう。今日は大体の人たちが下山していくだろうし。
10時20分『涸沢小屋』に到着。
つっかれたー!ベンチにどっかり腰を下ろしてふんぞり返った。体が燃料を欲しがっているのがわかったので、コーラを買って一気に流し込んだ。疲れてる時のコーラってなんでこんなにウマいんだろう。やっぱ砂糖って偉大だなー。まあ採り過ぎは害だろうけど。
そういや涸沢の手前から腹がずっとグーグー鳴っていたので、デッキからテン場を眺めながらコンビニで買ったにぎりを食べた。
画像を見て『え!』となったんだけど、手袋したまま食ってやがる。疲れと酸欠で外し忘れた…という事にしておこう。でも行儀悪いなぁ…ヤダなぁ…。
靴下を脱いで足を乾かし、万全な状態にして出発。
この先の『ザイテングラート』は死亡事故も起こる場所なので、ここからヘルメットを被った。
前回はここ涸沢でテントを幕営したけど今回はさらに上を目指す。テン泊装備を背負ってこの先に行くのは初めてだ。
前にここを登ったのはサブザックの身軽な状態だったのでホイホイ登ることができたけど今回は違う。歩きづらいのと空気が薄いのと疲労でかなりキツイ。時々立ち止まって息を整える。
振り返ると『常念岳』
かっこいいなあ。一度登ると山の位置と形をを覚えるんだよね。晴れいて山の形を見れたことが前提だけど。だからこの前のガスガスだった鷲羽・水晶・黒部五郎は山の形を見ていないから遠くから見てもわからないかも。
『ザイテングラート』に取り付く
今までよりちょっと険しくなってよじ登る所が出てくる。自分的にはそこまで危険に感じないが、ここザイテンでは死亡事故がけっこう起きているので注意していた…つもりだった。
何気なく登っていたら足で石を引っかけたらしい。5cmくらいの石が転がり落ちて行った。
しまった!と思ったが、落ちて行った方向は登山道では無かった。一瞬ホッとしたが、止まらない。オレが起こす落石っていつも石がゆっくり転がっていく。よく見るガラララッ!と、高速で転がり落ちて見た目にもヤバそうなのじゃない。
コロリ、コロリ、と地味に落ちていくのだが、いつまでも転がっていくので晒し者の様で恥ずかしい上に(止まってくれ!)と願う時間も長いから超イヤ。
しかも今回なんと途中、別の石に当たって転がるのが2つになりやがった。二つ仲良くコロリ、コロリとゆっくり転がり落ちていくサマはなんかマヌケだったが、ハッと気が付けば、もし止まらなければ遥か下の登山道に到達しそうな位置を進んでいるのに気が付いた。とりあえずそこに人はいない。
遠すぎて声が届く距離かどうか焦ったが、やがて二つとも止まってくれて一安心。よかったぁ。
今回はたまたま方向が良かっただけで何事も無かっただけ。もしかしたら翌日頭を下げに病室か警察署にいたのかもしれない。やっぱりここは気が抜けないや。
体力も気力も尽きそうになった頃、ついに建物が見えてきた。
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ここからが正念場なんだよね。もう近くに見えてるのに一向に近づいてこない。しかも最後に来て心臓に来る上り坂だからかなりハード。
少し歩いて休憩。ゼーゼー息が切れてホントに苦しい。上高地~横尾間の歩きやすさのツケをここで全額支払いしている気分だ。しかも利子付きで。
下ってくる人の『ガンバって』に励まされて馬力を出す。
10時過ぎ『涸沢』に到着。
キツイ!でも休憩は『涸沢小屋』でするって決めてたから気力を振り絞って登っていく。
涸沢のテントはまばらだ。
昨日の土曜日はきっと混んでいただろう。今日は大体の人たちが下山していくだろうし。
10時20分『涸沢小屋』に到着。
つっかれたー!ベンチにどっかり腰を下ろしてふんぞり返った。体が燃料を欲しがっているのがわかったので、コーラを買って一気に流し込んだ。疲れてる時のコーラってなんでこんなにウマいんだろう。やっぱ砂糖って偉大だなー。まあ採り過ぎは害だろうけど。
そういや涸沢の手前から腹がずっとグーグー鳴っていたので、デッキからテン場を眺めながらコンビニで買ったにぎりを食べた。
画像を見て『え!』となったんだけど、手袋したまま食ってやがる。疲れと酸欠で外し忘れた…という事にしておこう。でも行儀悪いなぁ…ヤダなぁ…。
靴下を脱いで足を乾かし、万全な状態にして出発。
この先の『ザイテングラート』は死亡事故も起こる場所なので、ここからヘルメットを被った。
前回はここ涸沢でテントを幕営したけど今回はさらに上を目指す。テン泊装備を背負ってこの先に行くのは初めてだ。
前にここを登ったのはサブザックの身軽な状態だったのでホイホイ登ることができたけど今回は違う。歩きづらいのと空気が薄いのと疲労でかなりキツイ。時々立ち止まって息を整える。
振り返ると『常念岳』
かっこいいなあ。一度登ると山の位置と形をを覚えるんだよね。晴れいて山の形を見れたことが前提だけど。だからこの前のガスガスだった鷲羽・水晶・黒部五郎は山の形を見ていないから遠くから見てもわからないかも。
『ザイテングラート』に取り付く
今までよりちょっと険しくなってよじ登る所が出てくる。自分的にはそこまで危険に感じないが、ここザイテンでは死亡事故がけっこう起きているので注意していた…つもりだった。
何気なく登っていたら足で石を引っかけたらしい。5cmくらいの石が転がり落ちて行った。
しまった!と思ったが、落ちて行った方向は登山道では無かった。一瞬ホッとしたが、止まらない。オレが起こす落石っていつも石がゆっくり転がっていく。よく見るガラララッ!と、高速で転がり落ちて見た目にもヤバそうなのじゃない。
コロリ、コロリ、と地味に落ちていくのだが、いつまでも転がっていくので晒し者の様で恥ずかしい上に(止まってくれ!)と願う時間も長いから超イヤ。
しかも今回なんと途中、別の石に当たって転がるのが2つになりやがった。二つ仲良くコロリ、コロリとゆっくり転がり落ちていくサマはなんかマヌケだったが、ハッと気が付けば、もし止まらなければ遥か下の登山道に到達しそうな位置を進んでいるのに気が付いた。とりあえずそこに人はいない。
遠すぎて声が届く距離かどうか焦ったが、やがて二つとも止まってくれて一安心。よかったぁ。
今回はたまたま方向が良かっただけで何事も無かっただけ。もしかしたら翌日頭を下げに病室か警察署にいたのかもしれない。やっぱりここは気が抜けないや。
体力も気力も尽きそうになった頃、ついに建物が見えてきた。
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by moriyart
| 2017-09-16 12:58
| ジャンダルム・前穂高岳