どこかに行きたい

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カテゴリ:宝永山( 4 )

(その4)宝永山

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下りもメソメソしていたので結局おんぶした。また+20kg。ザックを前に息子を後ろにおんぶして。
前から登ってくるカップルが(ねえ、アレみてみて)みたいにオレを指さしている。変なのかな。擦れ違うときに挨拶したんだけど、首にザックの取っ手が当たっているので出てきた挨拶は『こんひゃあ(こんちわ)』と、もうどこの国の人かわからない。
背中の息子君が大きな声で『こんにちは』と言ったのでどうやら日本人で通ったらしい。
そういやいつの間にか背中の息子君はゴキゲンだ。ヘンな歌うたってやがる。
コノヤロウ…あとで説教だな。

100mも下ったあたりで足をとられて横倒し状態でスッ転んだ。それからはおだてながら自力で歩かせ、坂を下って行く。やっぱり下りは楽々。登りの時の1/3の時間で降りてこれた。
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火口最深部まで降りてきてベンチでおべんとう。
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おなかがすいていたのか、にぎりもペロリ、味噌汁も一人前ペロリ。オレのラーメンも欲しがる始末。あのグズグズは空腹のヤツだったのかね。それだけじゃなさそうだけどさ。まあ機嫌がよくなってくれればそれでいいや。


おべんとう食べている最中に雲が登ってきて辺りは真っ白ガスガスになった。その時、火口上部で崩落が起こったらしく、まったく見えない中、カロカロと岩が転がっていく不気味な音が火口内に響き渡る。休んでいる人達もざわざわと警戒しだした。特に問題も無かったのだが、一瞬緊張が走った事柄だった。
山って生きているんだなぁ…。


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帰りは別のコースで。いろんな景色を堪能しながら下山した。
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6合目の山小屋から富士山頂までの登山道は現在通行止め。夏のハイシーズンしか通行できない。しかし登山道を見上げていると降りてくる人が結構いる。まあ本物の山男たちでしょう。ここから往復8時間トイレが無いっつうのにみんなどうしてるんだろう。
まあ、ああしてるんだろうけどね。あえて触れないでおこうか。
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夕方に近づいた頃、愛車の待つ駐車場に帰ってきた。粉塵を浴びて砂っ砂状態なので、近場の温泉『天母の湯』に寄って砂と汗と疲れを流して帰ってきた。


感想
まあ、幼いながらもガンバったと思う。メソメソしながらも『帰りたい』と言わなかったところは評価したい(甘いのかな)
カミさんも 初の雲海を見れたし、話題の富士山だし良かったと思う。
オレは テント泊の時の為の荷物が増えたことを想定したトレーニングのつもりであえて荷物を多めにしてウェイトを増やしたのだが、予想外の息子君おんぶで どうなる事かと思ったけど、意外にイケちゃうもんだと安心した。
ロード・トゥ・テント泊の為にガンバルぞー!おー!

10歳超えたら一緒にテント泊の山行に行こうかと思って2人用のテントを買おうと計画してたけど、こうも根性無しでグズグズメソメソするのなら…


1人用のテントに変更するわ!!  あー、ごせっぽい。
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宝永山 おしまい
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by moriyart | 2013-10-17 22:40 | 宝永山

(その3)宝永山

雲海の大海原。こりゃすんげぇ、絶景だ。
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富士の裾野に雲海の波打ち際まであった。まさに海!
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カミさんや、これが雲海です。良かったね初めて見れて。
振り返れば富士山山頂。雄大だ。
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息子君は登り切った途端に大号泣。腕を目に当ててわんわん泣き始めた。
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理由はわからないがずっとわんわん泣いている。まあ落ち着くまで待っていようとしばらく様子を見ていたが、その姿がだんだん『ど根性ガエルの町田先生』に見えてきてしまい、泣いている息子君の傍らで
『教師生活25年、今までこんなに辛かった山登りは無いっ!オーイオイオイ』
と勝手にアフレコしてニヤニヤしていた。ごめんよ、こんな薄情な親父で。
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碑の前は多少のお客さん。景色を眺めたり、飲み物飲んだり。富士山バックに大ジャンプして空中で『大の字』になりながら撮影している人もいる。みんな楽しそう。なのにただ一人不機嫌なのは息子君。母さんが一生懸命なだめたり元気づけたりしているがオイオイ泣いている。そのうち禁断の言葉『来たくなかった』『景色なんて見たくない』『楽しくない』をフルで並べた為、ついに母さんが『激おこプンプン丸』になった。オレは茫然と見守るのみ。宝永山山頂で家族の心はバーラバラ…。どうして泣いているのか理由を聞いてみれば、
『なぜだかわからないけど涙がとまらないよぉ~』
知らねえし!
それでも泣きながらでもいいので記念の一枚パチリ。
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その時、背中から下して置いておいたオレのザックを異国のお姉ちゃんが持ち上げた。あっ邪魔だっただかしん。
『ごめんなさい、じゃまでした?』と外人さん相手にモロに日本語。
そのお姉ちゃんは単純に自分のザックと間違えただけで自分のじゃないとわかると『オウ、ゴーメンナサイ』と互いに謝り合戦になった。そして会話ついでだったのか『家族で写真を撮ってアゲマス』と。どこの国かわからないけど、キュートな異国のお姉さんが撮ってくれた写真↓
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上手上手。いい写真をありがとう。

そろそろ下山してお弁当を食べますか。
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下りはどうも石が靴に入りそうだったのでカミさんにはスパッツを、息子君にはオレの古い靴下を靴の上から履かした。スパッツは富士登山の時に買ったのだが使わなかったので今回が処女航海。息子君の靴の上に靴下を履くアイデアは、カミさんが小学生だった時の富士山の遠足の時にやったのをカミさんから教えてもらった昔ながらの方法だ。

下山開始。
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カミさんと息子君が仲直りの儀式をしている。雲海をバックに妙にドラマチックだ。茶番はいいからとっとと降りてこいよ…と、オレは足元の石を靴でいじりながらブツブツ言っていた。
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by moriyart | 2013-10-17 22:17 | 宝永山

(その2)宝永山

そこにいきなり現れたのは宝永山。
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と、富士山頂。ホントいきなり。現れ方がドラマチックすぎ。
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南側を見れば雲が広がっている。どうやら雲より高いところに出たらしい。しばらく曇りの心配はなさそうだ。カミさんは『雲海というものを見てみたい』と昔から願っていたみたいだが、今見える雲の広がりは…おしい!雲の面がとぎれとぎれなのでイマイチ雲海とは言い難い。
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いつの間にかお客さんが周りにたくさんいた。
そこで60代くらいのかたに『昔はその子(息子くん)くらいの孫を背負って富士山に登ったっけ』と話しかけられた。
『おー!すごいッスねぇ!オレじゃとても背負って登るなんてことはできませんよ』
と、返したが、まさかオレも一時間後にそのかたと同じ事をするとは…トホホ。
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宝永第二火口縁を登っていく。歩きやすそうで歩きにくい。息子君のテンションがだんだん下がっていき、ついにグズグズ言いだすようになった。カミさんはなだめている。オレは放置。 グズは嫌いだよ(ドーラ調)
しかしやっぱりグズグズグズグズ言い続けるので仕方なくステッキを取り出し最大まで伸ばし、グリップを息子に掴ませ、石突をオレが握ってけん引していく。
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次に目指すは第一火口内。すり鉢状の火口の中を下りていく。火口内には大きな岩がごろごろと。山頂側は切り立った崖になっている。おそらくここが崩落して岩が落ちてくるのであろう。
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火口内の碑の前で撮影。標高2420メートル。天気いいです。
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息子君は『おなかすいた』と騒いでいるが、まだ昼前なので先に山頂を目指したい。ただ、行って帰ってくれば、どうも13時を超えそうだ。まあいい。問答無用で山頂へ向かう。
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けっこうな上り坂。遠目には登りやすそうな道だが、砂礫でサラサラ流れるので歩き難い。即音を上げる息子君。励ます母さん。『ホラ!後ろから雲が追いかけてくる!早く逃げないと雲に食べられちゃう!』なんて茶番をやりながら息子君のテンションを上げる努力をしていた。
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この道は角を曲がるたびに、どんどん歩きづらくなっていく。たいした距離では無いのだが流れる砂礫で前に進まない。巻き上げる火山灰が目に入ったりして思った以上にやっかいだ。口の中はジャリジャリ。化繊の袖やザック、一眼まで真っ白に灰が付いた。
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そしてついに息子君がギブアップ気味になってきた。『降りるか?』と聞けば『登る』と言う。一応山頂には目指したいらしいが、もうずっとメソメソしている。

メソメソメソメソメソメソ…

あー!わかったよ!ホラ!
ザックを前に背負って息子君をおんぶした。ザック10kg+息子君20kg(含リュック)で計30kgをからだにまとって登った。踏み出す一歩が流れる砂礫でほとんどバックする。そんならと、つま先を斜面に突刺し、靴が1/3埋まった状態でつま先歩き。これ相当キツイわ。体重90kgの人の世界ってこうなのね…。息子君は上機嫌だ。あとでゴツンだな。
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最後の角を曲がったら急に地面が締まっていて歩きやすくなったので強制的に息子君を下し、歩かせた。ついにすり鉢の中から登り切り、すり鉢の淵の向こう側とご対面。
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by moriyart | 2013-10-17 22:02 | 宝永山

宝永山

去年の富士登山の時、下山の際に立ち寄った宝永山。
宝永山とは富士山の中腹にある1707年の宝永大噴火で誕生した富士山最大の側火山である。宝永山さえ無ければ富士山は完全な円錐形だったので、昔は嫌いだったのだがいつしか静岡県側から見たイビツな形の富士山に宝永山が必要的な趣を感じる様になった。

単独登山の時にこれくらいなら家族で来れそうだと思い、いつか来ようかと思っていた。しかし
”富士山の登山シーズンを外れると登山道が閉鎖されてここには来れなくなってしまう”
と つい最近まで勘違いしていた。富士山が閉山しても6合目までは来れる。んなら秋の宝永山へみんなで登ってみようじゃないの…と、なり 3連休の最終日に家族で出かけた。

駐車場に到着。文化遺産に登録されて激混みなんじゃないかと心配したがそんなことは無い。駐車スペースはスッカスカだ。富士山頂に興味があっても宝永山には目もくれないのね…みなさん。まあいい。
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しかし雲の中なのか駐車場は真っ白ガスガス。一応晴れって聞いてたんだけど雲の中かぁ…。おまけに思った以上に寒い。寒さ対策はしてきたんだけど陽が出ていないと体感温度はさらに下がる。息子君のテンションも下がる。『寒い寒い!』と、しつこく騒いでいる。
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駐車場の東端から宝永山に向かう散策道がある。一応俺ら以外のお客さんもチョロチョロといらっしゃる。仲間がいるのはやっぱり心強い。ガスガスな景色の中、いざ森林帯に突入。
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整備された…と言ってもいいのだろう。歩き易い散策道だ。幼稚園児でも難無く歩いて行ける。多少わかりづらいところもあるが道迷いまでは起こらなそうだ。
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木漏れ日を感じるという事は晴れ間が出たという事らしい。途中、崩落の跡なのか冬季の雪崩の跡なのかわからないが開けた場所に出た。
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晴れている。目の高さに雲がある。アレがこっちに来ちゃうとガスガスになるんだろう。どうかどっかに行っちゃってください。息子君が疲れたと言いだしたので少し休憩。
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そこで感じのいい老夫婦と少し会話した。『どちらから来られましたか?』と聞いてきたので住んでいる街を答えた。『ああ…県内でしたか…』と少しテンション↓。
あら?他県から来た人だと思ったのか、静岡県民だと地元すぎてアレだったのか…わかんないけど。オレの首から下げている一眼を見て“家族3人の写真を撮ってあげるよ”と。はるか後方に見える山頂をバックに撮ってもらった。
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その後ゆっくりすぎる休憩をさらに採ってもう一度カラマツ林を歩いて行く。しばらく行くと森が急に開けた。
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by moriyart | 2013-10-17 21:51 | 宝永山