どこかに行きたい

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カテゴリ:天狗岳( 5 )

その5(天狗岳)

記 録

活動時間;8時間50分

活動距離:12.78km

高低差:548m

累積標高上り/下り
1,174m / 1,176m

山バッジ:500円 ほおずきソフトクリーム:500円
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感 想

下が空洞で踏み抜いてしまう雪道に、こんなに悩まされたのは初めてだった。ある程度は予測でき、避けることができるのだが、長い道のりでわずかに気を抜いた直後に突然踏み抜いてしまう。そのうちの一度だけ、踏み抜いた足の反対側の足の膝が変な方向にテンションがかかって、膝周りの筋がピキッとなったときには やべっ と思った。
とりあえず何事も無くて良かったです。

事前に調べている時に、誰かの去年の記録を参考にしていた。去年が特別雪の少ない年で、この時期には ほぼ夏道になっていてここまで残雪はなかった。だから本当は残雪の多い今年への参考にしてはいけなかったのであった。
今年の記録を探しても直近の記録が無く、一週間前の記録を見つけて、『最近暖かかったから一週間もすれば雪もかなり融けるだろう』なんてのんきに思っていた。それももう一つの誤算。

…まあ、寒くない時期で遭難や低体温症のリスクがまったく無い雪道の経験ができただけでもヨシとしますか。ってか雪道っていうより”雪道モドキ”ね。
いつかホンマモンの雪道を歩いて見たいかなぁ。ワカンとかスノーシューとか履いて歩いてみたい。

今回の山で3000キロカロリー以上消費したと思うけど、最近下山後にソフトクリームや甘いジュースを無性に体が欲して、それらを当たり前のように飲むようになったきたのは、
イカンですなぁ…。
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天狗岳
おしまい





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by moriyart | 2017-05-28 00:08 | 天狗岳

その4(天狗岳)

帰りは途中からルートを変えて中山経由で。
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その後は雪道との闘いだった。
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登山道は雪に覆われていて、本来どこなのかわからないが、他の人が歩いた踏み跡がずっと続いている。雪も踏み固められているので そこに自分の足を合わす。

…が、突然 地につけた足下の雪が崩落し、ズボッと雪を踏み抜く。膝まで雪に埋まってしまう。誰かが歩いた後の踏み固められたハズの場所でも突然踏み抜く。
足裏に全神経を集中させて雪面の感触を確かめながら歩いて行く。しばらく大丈夫だと油断してしまって またズボッと雪を踏み抜いてしまう。ズボンとタイツ越しに伝わる雪の冷たさを感じるが、この感じ方はズボンに融けた雪が染みてくる感触だ。あわてて足を引っこ抜いて雪を払う。

そんな事を1時間以上やりながら歩いていたら、ヘトヘトになってしまった。テンションもやる気もダウン↓

根性で歩いていると、ひらけた岩場に出た。
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ここだけ雪が無いので休憩がてらラーメンを食べた。
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隣で食べてるにーちゃんは靴まで脱いでリラックスしている。

ラーメンを食べ終え、平らな岩の上で3分横になって体力を回復させた。仰向けで寝ていると空がまぶしすぎる。帽子を顔に被せた。
ちょっと横になっただけなんだけど、気持ちもやる気も回復した。この先もきっと雪道なので気合を入れていこう。アンダーシャツの肌の当たりの悪い所を直したり、靴の紐を締めなおしたりタイツの中の彼の座りを良くしたりと、本気モードになった。

…と、鼻息荒く進んでいったが、休憩を採る前の道以上に雪を踏み抜く回数が増えた。しかも穴は深い。
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腿まで埋まってしまう。もう軽アイゼンよりスノーシューかワカンを履いた方が踏み抜かなくていいくらいだ。でも岩場とかも普通にあるので それらは履けない。ガマンの歩きだ。

どうしてこんなにズボズボ踏み抜くのか。どうして道の下が空洞なのか。不思議でしょうがなかったが、ある時その謎はアッサリ解明した。

登山道の雪の下は沢だった


雪解け水が流れている。その水が周りの雪を溶かしながら空洞を作っていた。なるほど、寒い時期より雪解けが進むこの時期だからこそ起きる現象なんだと理解した。
登山道は周り一帯の一番低い所にあるので必然的に水はここに集まり、沢になる。なるほどねー。
そう感心しながら歩いていても、ズボッと踏み抜いてしまう。
なんの!
逆の足でドスン!と踏ん張るもそっちも踏み抜いてしまった。
うおー!
とっさに着いた右手も雪面を突き抜ける。
両足を股まで埋まった状態で前に進む勢いが付いたままなので前のめりで胸から着地した。

う~…もう帰りたい…

もう泣きそう。ズボンの膝から下はビショビショで、それがタイツに染み、靴下に伝わって、毛細管現象なのか足先までビショビショになっている。防水の靴なのに靴の中もぐちょぐちょしている。
雨の日に歩いたことあるけどここまで靴の中がビショったのは初めてかもしれない。

このころからスマホの地図を何度も見て、『あと何分で下山できるんだろう』と下山を心待ちするようになっていた。

そして13時20分、白駒荘へ帰ってきた。
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もうグショグショのボロボロ。よろけたり踏ん張ったり落ちた足を引き抜いたりで歩いた道のり以上の体力を使った。
おとーちゃんホントに頑張ったよ。

白駒荘で天狗岳の山バッジを買った。
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包装に”百名山”って書いてあるけど、この山違うと思ったけどなぁ…ま、いいか。

そして自分への超ご褒美としてソフトクリームを食べた。
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おすすめは『ほおずきソフトクリーム』らしいのでそちらを食べた。
食用ほおずきのソースがかけられている。フルーティーな酸っぱさが甘いソフトによく合って本当においしかった。冷凍ほおずきの実が二つ乗っているので食べてみた。凍っているからちょっとわかりづらいんだけど、酸っぱいミニトマトみたいな感じ。
外の湖畔のベンチで池を見ながら優雅に食べてるんだけどナゼかザックを背負ったまんま。なんかザックを下ろすのすら疲れてメンド臭かった。
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そういやオレの休憩ってザック背負ったままとか、立ったままとか、3分くらいだけとか あんまりガッツリ休まない。
だから後半バテやすいんだろう。こういうとこから意識して直していった方がいいのかもしれない。余裕って大事だよなぁ。

そして13時40分、駐車場へ帰ってきた。
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有料なんだけど盛況していた。早朝、駐車代金を車のナンバーを書いた紙と共にポストに入れておいたのを、係りの人がわかってくれたのか心配だったが、ワイパーに領収書が挟んであったので安心した。

車の横でびしょ濡れのズボン類を一枚ずつ脱皮していき、ガードレールにかけて乾かした。

さて、温泉入って帰るかぁ。
…てか、今日は絶対入りたいわ。





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by moriyart | 2017-05-27 23:44 | 天狗岳

その3(天狗岳)

9時過ぎ、『東天狗岳』山頂に到着。4時間かかった。
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思ったよりかかってしまった。やっぱあの踏み抜いてしまう雪道のせいか。
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目の前には東天狗岳のすぐ向かいの山『西天狗岳』がある。山頂に人影がある。あとで行ってみよう。
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北アルプスも見える。
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まだまだ雪深い。

南方面を見ると、ありました正真正銘の横岳赤岳硫黄岳が。
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そうそうこの形この位置関係。すぐ目の前の硫黄岳にちょっくら行ってみたい気もするけどかなり時間がかかりそうだからヤメヤメ。

今まで歩いてきた道を見返す。
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ずっと向こうの岩の塊がたぶん途中で寄った『にゅう』だろう。

蓼科山、霧ヶ峰、美ヶ原が見える。
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また行きたい!

さっきから上空で聞きなれない音が聞こえてくる。見上げると鳥が飛んでいる。そのフォルムからたぶんツバメなんだろうけど、よく見る馴染みのツバメとちょっと雰囲気が違う。
けっこうな数のツバメが飛んでいるが、その各々のツバメから風切り音が聞こえてくる。シュー!だったりピュー!だったりちょっと大げさだけどジェット音みたいなキーン!っぽい音までする。
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(ツバメってこんな音出したっけ?)
その時はその程度の疑問しか思わなかったけど、写真を整理していたらツバメが写り込んでいて、それを見たらその時の事を思い出し、その不思議な風切り音が気になって調べてみた。

アマツバメというツバメらしい。
海岸や高山で見かけることができる。一度飛び立ったらめったに地上に降りず、飛びながら寝るらしい。夜は上空を低速飛行しながら寝て、高度が落ちたら目を覚まして上空へ羽ばたいていく。

落ち着かねーな…

水平飛行の速度は鳥類最速で時速300kmにも達するとか。そりゃシューって風切り音も鳴るわ。

いいモノ見れました。今回の幻獣はこのアマツバメに決定します。

東天狗岳を下り、隣の『西天狗岳』へ向かう。
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ひらけた場所だが雪は多い。
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雪の斜面を登るに軽アイゼンが必要か心配になったが、ここもツボ足で行けた。

9時50分、西天狗岳に到着。
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のっぺりとした山頂。
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西天狗岳の山頂からさっきの東天狗岳を見返す。やっぱりあっちの方が雪が少ない。
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しばらく西天狗岳の山頂からの景色を楽しんだ後、今来た道を歩いて東天狗岳へ戻る。
さすがに下り坂の雪面はヤバいかしんと心配になったけど、踵を強く踏み込めば全然滑らずに行ける。気温も暖かいので緩んでシャーベット状だ。


東に戻ってきた。西天狗岳を見返す。
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お立ち台があったので撮ってもらった。
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45超えたオッサンが一人っきりでこんなポーズで他のギャラリーがいる中で撮れるなんて平地じゃ考えられない。
登頂後のヘンな脳内麻薬が出ているに違いない。山のミステリーだ。

名残惜しいが下山した。







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by moriyart | 2017-05-27 17:17 | 天狗岳

その2(天狗岳)

6時半、『にゅう』に到着。
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富士山が見える。天気いいです。
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岩山があったから登ってみた。
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そこから登ってきた方面を見返せば白駒池が見える。
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遠く北アルプスが見える。まだ真っ白で雪深い。アレが奥穂で…アレが槍ヶ岳で…。
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『赤岳が見えるなぁ…さすがに雪が積もっているなぁ』
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この先の山を見ながらつぶやいてたんだけど、このときはまだその山が今から俺が向かう目的地、天狗岳だと認識せずに、赤岳だとばかり勘違いしていた。
たしかにアレが赤岳なら、横にあるはずの横岳と硫黄岳の位置関係がおかしすぎる。

行動食を食べながら休憩をとって出発。樹林帯に入ったとたんに また雪深くなった。あいかわらず雪の下が空洞になっている所があって気を抜くと踏み抜いてしまう。
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森林限界を超えても北側の斜面には雪が残っている。わりと急な斜面でいよいよ軽アイゼンを付けないと登れないかなと覚悟をしたが、意外にツボ足で余裕だった。
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直登は結構キツイ。
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途中で足を止め、息を落ち着かせながら周りの景色を見た。
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振り返ると去年の今頃登った『蓼科山』。
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この山を登った時も今みたいな雪の斜面を軽アイゼン付けて登ったっけ。
あの時はコケたら滑走して死ぬんじゃないかと超ビビっていた。
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なんか人の気配がすると思ったら…
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by moriyart | 2017-05-27 17:10 | 天狗岳

天狗岳

深夜に『白駒池駐車場』に着いた。
自宅の出発をもう少し早くするつもりだったけど、息子くんがやらかしてカミさんが激おこプンプン丸状態。
こんな状態で オレは知らぬ存ぜぬとばかりに家を飛び出す程、オレはヒトデナシではない。
ある程度解決してみんな笑顔になってからの出発になったので数時間の遅れ。
おまけに八ヶ岳周辺の地図を忘れてきてしまった。国道52号に入ってから気が付いたので もう戻る気にはなれない。どうしたもんかと思ったけど、便利な世の中になったものだ。スマホのアプリの山の地図を使おうと思いついた。よーし続行!

道中、鹿、キツネ、野ウサギやイタチなど 自殺志願者ばりに道路に飛び出してくる。普通なら心臓が飛び出す程驚き、普段お目にかかれない動物たちに興奮したりもしそうだが、どうにも眠たくて感情の起伏が無い。
到着と同時に座席に丸くなって寝ようとする。フロントガラスから空が見えた。満天の星空で夏の星座と濃い色の天の川。

さみぃ!


すでにここは標高2000メートルくらいあるので初夏といえど低地の真冬並みの寒さだ。ダウンを着てフリースのパーカーを履いて寝た。
え?パーカーを履く?
実際ハーフパンで来てしまったので、足が寒くて車に常に乗せてあるパーカーをホントに履いて寝ました。アホだね。


4時にアラームが鳴り、目を覚ます。
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駐車場内にはちらほら車が停まっているが、誰も起きる気配が無い。二度寝をする。
4時半に隣の車からけたたましくクラクションの連続音がする。セキュリティアラームを作動させてしまったようだ。
たぶん施錠してある状態で内側からドアを開けようとしてしまったのだろう。
アラームを止め、車外に出てきたのは御年60代くらいのおっちゃん。ドアの横でいろいろな方向にペコペコ頭を下げている。
だーれも外にいないし、見てないと思うけど それでも詫びを入れるなんて義理堅いおっちゃんだ。よし、許す(何様)

目も覚めたので、コンビニで買ってきた朝飯のパンを食べてから支度をする。

車はけっこう停まっているけど、この時間から動こうとする人はあまりいないらしく外でパンを食べたり、トイレに行ったり支度をしているのはオレだけだった。

ここの駐車場は有料なんだけど、係員がいないので備え付けの紙に自車のナンバーと500円を一緒にポストに投函した。


そして5時ちょっと前、オレ以外まるっきり動きが無い駐車場を出発した。


道路を渡るとすぐ散策道入り口。
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とりあえず奥に向かう。
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すぐに見えてきたのは雪。
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今年は雪解けが遅い…というか、雪が多いらしい。
それでも5月の後半だし、山深い場所でもないのでここまでは雪は無いはずだと思っていたが、ちょっとした誤算だった。

5時ちょっと過ぎ、木々の間からご来光を拝む。
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程なくして『白駒池』が見えてきた。
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そこそこ大きい池だ。
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西側から東に向かって見るので朝日を正面から浴びる形だ。

湖畔には『白駒荘』
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営業時間前だが、白駒荘の前には三脚にカメラを載せた人がそれなりにいた。撮影スポットなのかな。

山荘前のベンチとテーブルの上には霜が降りていた。
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霜なんてもう次の初冬じゃないと見れないと思ってたから新鮮だ。

白駒荘の周りは真っ白雪景色。
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それでも5月なのでシャーベット状の雪だった。
とりあえずは滑ることは無さそうだ。

そこにあった道標。
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『乳(ニュウ)』と書いてある。
今から経由する山だけど、この先の道標の表記が『にゅう』だったり『ニュー』だったり『にう』だったり統一性が無い。

この『にゅう』という言葉にはどんな由来があるのか調べてみようとブラウザを立ち上げてみた。

刈り取った稲を円筒状に積み上げた事の意味だったり、土地の呼び名の転化したものだったり、稲をハザ木に掛けた形が『入』とか、山容が乳房の様だったりとかで、これだ!という理由が見つからなかった。
けっきょくハッキリわからなかったけど、要はなんでもいいのかな。まあいいや。



時々、湖畔ギリギリまで寄れる場所があった。
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その先は普通に上り坂になったけど、普通に雪道だった。
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誰かのトレースがあるから迷うことは無いけど、持ってきた軽アイゼンを着けるかどうか悩みながら歩いて行く。

『白駒湿原』を通過。
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ここは妙に雪が少なかった。
湿原の中の水たまりが凍っている。
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さっきの霜といい、この時期に氷を見るなんて新鮮だ。

雪の登山道を歩いていると、沢が道を横切っている…というか沢に積もった雪の上が登山道になっているかの様。
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なので当然 沢に接触している雪は融け、空洞になっている。気を抜くとズボッと踏み抜いてしまう。実際そんな足跡がたくさんあった。
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ここはにゅうの森。苔むしているらしいが雪が積もっているし季節的にまだ先であろう。
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”ニューと中山”のつもりの表記だと思うけど、ニュー中山ってなんか不思議な言葉だ。新しい中山さんだね。
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しばらく歩くと先が開けた感じがする。
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by moriyart | 2017-05-27 16:53 | 天狗岳