人気ブログランキング |

どこかに行きたい

moriyart.exblog.jp

<   2016年 09月 ( 4 )   > この月の画像一覧

その4(空木岳)

反 省

夏のハイシーズンの後半、忘れもしない8月22日にぎっくり腰をやってしまってから数週間、この日をどんなに待ちわびたことか。

ジャンダルムへ行く予定だった。そこへはぎっくり腰をやった日の夜に出発する予定だった。それから仕方なく10日間療養し、週末に予定するもさらなる悪化で断念。登山届や山の保険まで提出済みな状態だったので断腸の思いだった。
そしてさらに一週間たってようやく今回復帰できました。

山登りでリハビリも兼ねたのか、下山してから腰の調子は今のところ95パーセントくらいまで回復している。
ただ、山行中に腰痛ベルトの中に汗をかきまくったので、その後モーレツにかぶれた。下山してから1週間くらいステロイド入りのムヒを塗りまくっていた。

ヨシ!この回復具合ならもう穂高へ行けそうだ!と計画すればシルバーウィークにドンピシャ台風。台風が通過した後にはきっともう秋の気配。今、槍ヶ岳周辺はナナカマドが紅葉し始めているらしい。
となると、3000メートル付近のテン場の朝はかなり冷えるようになったであろう。そろそろ初氷の便りが来そう。

八月の後半、登山道も天候も安定している時期にぎっくりなんてやって、ホンットなにをやってんだオレは。まあ、今年の八月後半は台風が多かったけどね。悔しさが残る夏でした。

このシルバーウィークまでに登頂完了しているはずだったジャンダルムと白峰三山は来年の夏の宿題としましょう。ただ、来シーズン以降も行きたい山がい~っぱいあるからこの先のスケジュールが過密状態になっちゃった。

ちょっと考えてぱっと浮かんだ行ってみたい場所を書いてみた。
※山名をクリックするとGoogleの画像検索結果が表示されます


ジャンダルム
  今のところの目標

白峰三山
  悪名高い農取オヤジに会って説教されたい

黒部渓谷下ノ廊下
  落ちたら100%死ぬ断崖絶壁

尾瀬
  夏が来~れば思い出す~♪山2つ有

大キレット
  達成感を味わいたい

男体山
  山頂の巨大な刀を見たい


まだまだあるけど、全部あげたらきりがない。離島にもまた行きたい。八丈島とかもいいなぁ。
行きたいところを全部行くにはこの先10年以上脚力と健全な体を維持しなければならない。
自分の健康、家族の健康、財布の健康をちゃんと管理しながらまだ見ぬ ド肝を抜く景色を夢見て日々の生活をガンバリマス!

…ホントはそろそろ山にあまり行けなくなるんだろうなぁ…と薄々気づき始めている。
これくらいの歳になると自分の周りにいろいろな事が起こり始めるからね。っていうかもう起こってるし。

まあでも行けるときに行っときましょう!
e0284726_23315987.jpg


空木岳 おしまい







.
by moriyart | 2016-09-14 22:34 | 空木岳

その3(空木岳)

10時半、空木岳山頂に到着
e0284726_22255175.jpg

5時間くらい?地味に遠かった。復帰第一号の山としてはちょっとタイヘンだったかも。
e0284726_22263326.jpg

真正面には南北に長く赤石山脈、見下ろせば河岸段丘上の都市、駒ケ根市が見渡せる。雲も眼下にあって気分がいい。
e0284726_22265729.jpg

西方面を見ると山々が折り重なっていて山深さを感じさせる。
e0284726_22274919.jpg

南を見れば、木曽山脈沿いの山が見える。雄大だ。
e0284726_22275780.jpg

一眼で撮りまくっているソロの山女子に声をかけて撮ってもらった。
e0284726_2228670.jpg

写真慣れしてるらしく、何枚か撮る毎に『おほ!いいですね』『うはっ!コレは壮大でいい感じ!』と感嘆の声を上げている。面白いおねぇちゃんだ。
被写体がちんちくりんのおっさんなんだけどね、なんか申し訳ない。
e0284726_2228496.jpg

岩に腰かけて湯を沸かし、カップラーメンに注いで3分待っている間にコンビニのにぎりを食べた。
e0284726_22283510.jpg

登ってくる人々の小さな点を目で追いながらラーメンをすすり、たまに顔を上げて景色を眺めた。日清のカップヌードルうめぇ。
e0284726_22295523.jpg

食後、平らな岩の上に横になり、帽子を顔に被せて寝た。10分くらい本当に寝てしまったようだ。
顔の帽子をとり、起き上がると もんのすごく近くに休んでいる兄ちゃんがいた。同じ岩の上に乗ってるかのごとし。
特に混んでるわけでも無くて他にも岩があったんだけど、オレの寝姿でも観察してたのだろうか。ちょっとびっくりした。オッサンの寝姿観察日記でも記していたのか。

帰りも長い道のりを歩くので もうちょっと寝たかったけど支度をする。

山頂で人目をはばからずズボンをずらし、衣類のシワで腰痛ベルトの当たりが悪くなっているのを丁寧に直した。この作業がめんどいんだよなぁ。
e0284726_22301512.jpg


ヒュッテまで降りてきた。
e0284726_22302562.jpg

雲がだんだん上がってきている。雲上のデッキだ。まさに『スカイデッキ』という名がふさわしい。
ただ、ここももうちょっとでガスりそうだ。

行きの険しい道は帰りでもあたり前に険しく、慎重に下った。
e0284726_22303876.jpg

腰の痛みは無かったものの、腰をかばうヘンな歩き方をしたのかふくらはぎと膝が痛くなってきた。
なんかねぇ、リハビリというよりトレーニングみたいになっちゃったよ…。
15時15分、下山完了。
e0284726_22305369.jpg

自分におつかれさん。腰くんもよく頑張った!
復帰第一号なんとか生還です。


下山している時にずっと悩んでいたことがあった。
自宅を出発する時カミさんに、『空木岳を下山してから車中泊して翌日に隣の山に登ってもいい?』と聞いた。その隣の山とは『恵那山』だった。行きの車の中では恵那山も登る気マンマンだったのだが、下山中に 出発するオレを見送りに来た息子君の寂しがる涙を思い出した。そうしたら猛烈に息子君が恋しくなってしまった。

”息子君に会いたい!”
”な~んだ、もう帰って来ちゃったんだ…と言われてもいい!”
”帰ろう!”

エンジンをかけ、恵那山のある南には向かわずに自宅へ帰るために北へ向かった。



.
by moriyart | 2016-09-14 22:24 | 空木岳

その2(空木岳)

すぐに登山口へ到着。
e0284726_2223673.jpg

タクシーが2台やってきた。ここまでタクシーでこの時間に来る人がいるのか。駅やホテルからかなり距離あるのにすげぇな。お金持ちさんかな?

少し登ると林道最終地点に到着。
e0284726_223658.jpg

本当はここが林道の終点の最終駐車場なんだけど、林道の途中区間が工事中の為ここまで来れない。ここなら数十台停めれるし、トイレもあるし、登り口にさらに近いし。ここが閉鎖されてなければ下の駐車所の満車であんなに悩むこともなかったんだけど、コレはまあしゃーない。

5時半、ホントの登山道入り口。
e0284726_2232711.jpg

ここから車は入れなくなります。

その先はいたって普通の登山道。森の中を歩いていく。
e0284726_2234317.jpg

5時40分頃、木々の間から太陽が顔を出す。
e0284726_2235898.jpg

途中に『篭ヶ沢の岩窟』へ行く分岐があった。
e0284726_224137.jpg

ちょっと行ってみたい衝動に駆られたが、過去に別の山でこんな感じの場所にわざわざ行ってショボかったことがあるのでやめておいた。行動時間長いし、腰も心配だし。
e0284726_2243378.jpg

足元を見るといたる所にきのこ。
e0284726_2244019.jpg

e0284726_2244981.jpg

そのうち地面びっしり生えていたり。
e0284726_2245852.jpg

手に取ってみてみたいんだけど、きのこ詳しくないし触るだけでダメとか胞子を吸うのでもダメとかいう毒キノコもあるらしいので放っておいた。どうでもいいが『きのこの山』が食べたくなった。

途中、小ピーク『池山』の山頂に到着。6時半。
e0284726_225936.jpg

少しだけ見晴らしがいい。隣の山『宝剣岳』が見える。
e0284726_2252040.jpg

『木曽駒ケ岳』は宝剣岳の向こう側にあるので見えない。

よく見てみると駒ヶ岳ロープウェイとホテル千畳敷が見える。宝剣岳また行きたいなぁ。
e0284726_2254281.jpg

南アルプスも見えるらしいが逆光がギラギラしていて見えない。
e0284726_2255554.jpg



池山経由と散策道経由が合流した。
e0284726_22678.jpg

合流地点は丸太ベンチがあったりして休んでいる人が多かった。
みんな散策道経由で来たらしく、池山経由で来た人はオレくらいだった。確かに散策道経由はなだらかでアップダウンが少ないから歩きやすい。池山経由はピークがある分 余分に上り下りするので敬遠されるかもしれない。
合流地点から池山方面に結構遠いところまで見えるんだけど、休んでいる人たちから見ればが俺一人だけ妙な方向から歩いてくるので、奇異な目で見られた。はい、山に住む『妖怪 鼻糸目』です。

このすぐ先に山小屋があるらしいので、山バッジでも買おうと行ってみたら避難小屋だった。
e0284726_2264640.jpg


合流地点から先は やや勾配が増し、険しくなってきた。
e0284726_2265524.jpg

よじ登るところも出て来た。
e0284726_229197.jpg

階段もかなり急で下から見上げると壁か梯子の様。
e0284726_2291661.jpg

上から転げ落ちたら新選組のリアル『池田屋階段落ち』になること間違いない。
そう思ってたらなぜか『蒲田行進曲』を口ずさんでしまっていた。

痩せ尾根になり、岩場 鎖場も出てきて結構険しくなった。
e0284726_2293476.jpg

e0284726_2295096.jpg

前を歩いているおとっつぁんがヒーヒーゼーゼー苦しそう。時々アンアン喘いでいる。ラマーズ法かと間違うかの様な喘ぎっぷりだ。
ってか、呼吸の乱れ方といい滝のような汗といいふらつく足取りといい限界まで来ていそうな感じだ。
ちょっとマズい雰囲気。突然倒れてもおかしくない状態。血圧とか200超えてそう。
後にいるオレの存在に気が付いて『お先にどうぞ』と言われたがちょっと心配になってしまった。
追い抜いた後うしろの方から『うっ!』(バタン!)と聞こえても
知らない知らない、しーらない!

9時20分頃、やっと稜線に出たっぽい。
e0284726_2210668.jpg

腰に少しの違和感があるが、まだいけそう。
それよりも腰痛ベルトのズレというかベルト周辺の衣類やタイツのシワや丸まりによる肌の当たりが気になってきた。足を止めてザックを下ろし、ズボンを膝まで下げてタイツやアンダーシャツの裾の丸まりを直す。
ぎっくりやるまではこんな苦労なんて考えたことも無かったよ…トホホ。だいたい1時間に一回程度腰痛ベルトを巻き直すことを何度か繰り返した。

あーそういや槍ヶ岳行ったときに組長が休憩のたびにマメにやってたっけなぁ。あの時は(大変だねぇ)なんて他人事みたいに巻き直すのをぼーっと見てたっけ。まさか自分もおんなじことをするなんて…。

腰痛ベルトの下は汗でびっしょりと濡れていてヌルヌルしている。おや汁(オヤジル)が噴出しまくりだ。
この おや汁を手に付けて『なすり付けちゃうぞ~♪』なんて言いながらおねぇちゃんを追い回したら本気で逃げ回るんだろうね。オレだってイヤもん。こんな汁。
変態じゃん。


あの大きな岩は たぶん『駒石』っぽい。ちょっと楽しみだ。
e0284726_22102398.jpg

東方面をみれば南北に長く山脈が見える。甲斐駒や白峰三山、赤石岳や聖、光(てかり)など。
e0284726_22103419.jpg

間ノ岳以南は静岡県の地図でいうとんがった部分をつくっている山たちだ。
e0284726_22104327.jpg

できるもんならその山たちをを大縦走してみたい。1週間以上かかるのかなぁ。

なんか秋の空を思わせるような空の色と雲。爽やかなんだけどなんとなく夏の終わりを感じさせて ちょっとだけ寂しい。
e0284726_2210592.jpg


駒石の下に到着。
e0284726_22111130.jpg

10メートルくらいあるのだろうか。ネットで調べてもちょっとわからない。
e0284726_22113151.jpg

遠目には登れ無さそうだけど真下から見上げてみれば、”どうぞここに手をかけて次はここに足をかけてください”みたいに登りやすそうな雰囲気がプンプンする。なのでよじ登ってみた。
e0284726_22114079.jpg

駒石の上から眺める。
e0284726_22115212.jpg

当たり前だが気分がいい。高いところの、さらに高いところからながめるので当然だ。場所によっては断崖なので下をのぞくと玉ヒュンになるときがある。
オレより先に行った人が振り返った時に駒石の上にいるオレに気が付いて、なんか写真を撮られたような気がした。

駒石から降りて山頂へ向かう。
途中いろんな形の岩が多数。
e0284726_2212332.jpg

e0284726_22121027.jpg

こういう折り重なっている岩はどうやってこうなったんだろうか。もともと地中に埋まっていて浸食による露出なのか。それとも崩落なんかで転がってきて最終的に乗っかったのか。
自然の力でこうなったとはいえ、なんとも興味深い。
そして今、大地震が起きればコイツらがゴロンゴロン転がってきてリアルインディジョーンズになること間違いない。
e0284726_22122444.jpg

登っていくと手前の山の稜線裏側から見えてきたのは『御嶽山』。
e0284726_22123543.jpg

中央アルプスなので近いっちゃ近い。
e0284726_22124535.jpg

二筋の噴煙が上がっているのが見える。そういえばあの災害の時も9月だったんだよね。
御嶽山もいろんな山から見える山なんだけど、この山を望むたびに複雑な気分になる。

10時20分、山小屋『駒峰ヒュッテ』が見えてきた。
e0284726_2213276.jpg

デッキで休んでいる人がいる。
e0284726_22132563.jpg

銀色の缶の魅力的な飲み物を飲んでいる人がいる。いいなぁ。日帰りだから飲まないけど。
こんな景色のいいところで呑んで酔っ払ったら80パーセントくらいの確率で『ヤッホー』言っちゃいそう。
普段は小心者だから絶対言わないけど。

ヒュッテの中に入ってみる。なんか人の気配がしない。カウンターの奥をのぞき込んだりして受付の人を探したが、物音すらしない。
そうしているうちにおっちゃんが入ってきた。来た!と一瞬喜んだが、格好が登山者だったので(お客さんなのかぁ)と思った。
そのおっちゃんが『なんでしょう?』と聞いてきた。アレ?と思ったが、聞いてみれば小屋番交代で下山するところだったらしい。
『交代の人が1時に登ってくるんだけどね』
ということは3時間くらい無人になるところだったんだ。ギリギリセーフ。なんとか『空木岳の山バッジ』を買うことができました。
e0284726_22134135.jpg

あとちょっと遅く到着してたら ここの山バッジが入手できなかったよ、あぶねー。

バッジをしまい、あと少しの山頂までの道を歩き出した。疲れてきて足取りも重たい。そして腰痛こそ出てきてないが、腰の違和感がハンパ無い。
例のごとく腰痛ベルトの下のアンダーシャツがくるくるまるかってしまっていて肌への当たり心地が悪くて早く直したい。
途中、すれ違ったお兄さんに『もうちょっとです、がんばって』と元気づけられたりして最後の馬力を出す。
フンガー!
e0284726_22135277.jpg

by moriyart | 2016-09-14 22:01 | 空木岳

空木岳

医者から強引に許可をもらったような今回の山登り。全快してないので行かない方がいいのは自分でもよく知ってる。
一番つらい体勢が”椅子に座っている格好”なんだから何時間も車に乗っていくのは かなりマズいんじゃないんだろうか。

しかしすでに”行ける”という喜びの脳内麻薬がブシャーブシャー湧き出しているのでブレーキがかからない。

荷物を軽くする事と日帰りにすることで、『穂高』は候補から消えた。それならどこへ行こう。近いから『仙丈ケ岳』?
いやいや、南アルプスだからもうちょっと後の月でも行けそうだからとっておきたい。腕を組んでしばらく考えて出した結論は、この『空木岳』だった。

中央アルプスなんて2年前の『木曽駒ケ岳』以来だ。わりと急に決まったので事前に下調べをあんまりしていない。登山届やらの関係でざっとコースタイムを調べてみる。

往復10時間オーバー

休憩なしでこの時間はけっこうかかるなぁ。そういやこの山の紹介をテレビで見た時 一泊二日だったし。病み上がりにチョイスするにはちょっと無謀だかしん。
そこでルールを決めた。途中で痛くなったら『ロキソニン』飲んですぐ下山。取返しがつかなくなってからロキソニン飲んでもさすがに下りてこれないだろう。…とは言うものの、あとちょっとで山頂ってなったら悩むんだろうなぁ。

支度を済ませ、車に荷物を積んだ。腰の違和感は先週と大体同じ。先週はこの違和感で出発を断念した。だけどまた延期はもうイヤだ。行ってしまおう。

何かを察知しているのか、見送りきた息子君が涙目でカミさんに耳打ちしている。耳打ちの内容にカミさんが爆笑している。

『もしかしたらお父さんと話すのこれが最後かもしれないから…グスン』



…縁起悪ぃな


久しぶりの出発時の息子君の涙だった。泣く我が子を置いて自分の好きなことに出かける父親はサイテーだが、許しておくれよ息子よ、山の景色がオレを呼んでいるのさ!
8月22日にぎっくり腰をやってから苦節数週間、登山のハイシーズンで自宅で四つん這いになりながら空とカレンダーを恨めし気に見上げていたが やっと旅立てる。
止めてくれるな息子くん!

車に乗り込む前にカミさんに、
『あの…穂高をテン泊にしなかったから、あの…車中泊して隣の山も登ってきてもいい?』
身の程知らずなとんでもないお願いもしてみた。『息子君の許可がでたらね』と一時保留になった。

そしてやっと金曜日の夜に北へ旅立った。


久しぶりの150号、52号。深夜の52号は ちょっと久しぶりだ。少し出発が遅れたから休憩も少なめにして行こう。



…えーっと、腰が痛い。

気のせいだ気のせいだと呪文を詠唱し、回復呪文を自分にかけるが 出発1時間を過ぎたころから我慢できないほどの痛みに変わってきた。
たまらず路肩の広くなっているところへ車を止め、前屈したり体を捻ったり。腰痛ベルトも装着した。もう帰還した方がいいというか帰還すべき痛みといってもいいくらい。ボンネットに手をかけて考え込んでしまった。

せっかく行くんだから帰ってたまるか!

一番マズイパターンである。山の遭難をする人と同じ思考だコリャ。でもまだここ山じゃないけどね。
”天気が悪いけど、ここしか休みが採れない。この先もいつとれるかわからない。だからこの天気でも登っちゃえ!”
そうやって登って遭難するケースが多いとか。ホントにこんなのと似ている。

いつもはほとんど休憩をとらずに麓の駐車場に向かうんだけど、この姿勢で発生する痛みに耐えきれず、コンビニや広い路肩に停まってストレッチをした。耐えきれないときは赤信号で止まっている時に車外に出てやったりもした。

座席を垂直にしたり、寝かせたり、ハンドル握ったまま体をねじったり…。考えつくあらゆる体勢でベストポジションを探す。
運転しながらクネクネくねくねと動きまくっていた。さながらポールダンスかボウフラの様。ハンドルにあごを乗せて運転したりして危ないったらありゃしない。

そんなボウフラ君は、そうやってなんとか無事に駒ヶ根市までたどりついた。


林道を走り駐車場へ向かう。しかし林道は八月の終わり頃から途中、工事区間があり、終点の駐車場へは行けなくなっている。その手前の駐車場までは行けるのでそこを目指した。
道はせまく暗く荒れている。車の腹をこすらないように注意して林道を登った。

駐車場へ到着。したが満車。

えー!マジっすか!?
真っ暗闇をゆっくり移動しながらなんとか停めれそうな場所をさがすもちょっと無理そう。強引に変なところに停めても嫌われるだけだ。仕方ないのでとりあえず下る。

途中、いくつも広い路側帯があるのだが『すれ違いのため駐車禁止』の立て看板があってどうにもとめられない。少し下の駐車スペースも満車だ。
あらかじめプリントアウトしてあった駐車場の紙を見てずっと下の駐車場へ向かった。

おいマジかよ…。
下る下る。4キロくらい下った。4キロなんて歩いたら1時間じゃん。しかも往復で勾配までついてるからコースタイムに2時間以上の追加になる。どうしよう…。
健全な時なら頑張ろうとする気になるんだけど…ちょっと今はケガ人だからなぁ…。
でも違法駐車したくないし、ルールを守らないとだし…。

あきらめて下の駐車場へ停め、仕方ないので仮眠をとる。
(ほかの山にしとけばよかったかなぁ…)
ちょっとだけ後悔するも もう移動する時間も無いし、腰も痛いし眠たいし。
ガッカリムードの中、座席に丸くなって寝た。


4時前、オレの車の前を上の駐車場へ向かって登っていく車が数台通過した。
そういえば真夜中も夢うつつに登っていく車を見たけど そういや降りてくる気配がない。もしかしてほかに駐車場があったのか。それとも誰かが路側帯に停めてみんなつられて停めてるのか。

なんか急にバカ正直にバカ遠い駐車場へ停めてバカみたいに一人で登ってくるのがアホらしくなってきた。エンジンをかけて登ってみた。

前から一台下ってきた。(ああ、やっぱ停めれずにあきらめて降りて来たのか)とちょっとがっかりしたが、降りてくる車になんか見覚えがあった。

あきらめムードの中、荒れた林道を登っていくと終点の駐車場の手前のわずかな駐車スペースに一台分の空きができていた。
おおお!マジすか!今さっき下って行った車の分だ。
奇跡的に空いた場所にためらいもなく滑り込む様に駐車した。超ラッキー!

そのうち終点の駐車場が満車であきらめて降りて来た先駆車数台がオレの車の前に停車してこの近辺に停めれる場所があるか模索している。3分遅かったらこの車たちに停められてしまったであろう。ホントにラッキーだった。

ただ、その降りて来た車のうち2台がオレの車の横のわずかな隙間にねじ込む様に停めて来たので助手席側の余裕が無くなった。まあこれはしょうがない。オレの車が軽じゃなかったら止められなかった隙間だしね。停めたい気持ちはみんな一緒。

もうすぐ4時。このまま寝るか、支度をするか。ちょっとだけ悩んだ。



長すぎる前置きはこのくらいにして、




5時前から支度を始めた。あんまり食欲ないんだけどコンビニおにぎりを無理くり口にねじ込んだ。
そんなことをしたのでオエッとえづいてしまった。

そして5時15分、駐車スペースを出発。
e0284726_2205212.jpg

by moriyart | 2016-09-14 21:51 | 空木岳